アメリカにある、「Art center college of design」という大学のエンターテインメントデザインで行われたプロジェクトをまとめた本です。 くしくも、私がこのプロジェクトで目指していたものが、そのまま形にされたような内容で、感銘を受けるとともに物凄く“ショック”を受けました。 それは、すでに他の人に先を越されてしまった失望感と、自分の考えた事がそんなに的外れでもないのだという、なんとも言えない気持ちです。 この本を購入したきっかけは、PULLNETさんに、このプロジェクトを提案した時、私がやろうとしていることと同じようなことをすでにまとめた本がアメリカで出ていることを聞かされた事でした。 本の存在自体は知っていたのですが、その当時、まだ英語版の存在しか知らず、日本語版がちょうど出たと、PULLNETさんに聞き後日購入したのです。 ■本の内容 Art Centerの講師であるScott Robertson氏により、「Khang Le」、「Felix Yoon」、「Mike Yamada」の3人の優秀な生徒に、1つのプロジェクトの提案がされました。 それは、「生徒たちによるコンセプトデザインの本」を作るというものでした。 長編映画やゲーム開発などの製作現場で行われているビジュアルデザインのごく初期の段階にフォーカスし掲載するというもので、書店などでよく目にする「~設定資料集」「The art of ~」などとは少し一線を隔したものとなっています。 通常、そのアイディアに辿り着くまでの過程のスケッチまでは掲載されていません。キャラクター1つとって見ても、決定項ないし、最終項が2・3点掲載されているのが普通だと思います。 もちろん、そんな過程まで乗せていては膨大なページ数になるので、当然の流れなのですが、この本は、その過程の部分に重点を置いて制作されています。クリエイターが、どのようにビジュアルを構築していっているのか分るため、非常に刺激になります。 将来、こういったコンセプトの部分で仕事をしたいと思っている人には是非見ていただきたい1点です。
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